池ぬるみ 木陰をひろう散策路

 桜から新緑へと季節がはっきり移ったようです。やれやれ。

 

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 北鎌倉・円覚寺門前の池にかかる小さな石橋。周りの緑のせいか、水が柔らかく見えます。ここも境内なのだそうですが、すぐ脇をJR横須賀線が走り、山門や本堂のある側とは分断されています。石橋の向こうに見える白い柱の列が北鎌倉駅。いまなら鎌倉時代の貴重な文化遺産を破壊する行為として批判が高まりそうですが、明治時代にはすんなり鉄道が通っちゃったようです。

 暴挙と言えば暴挙だったのかもしれませんね。でも、昭和、平成、令和の三代を(たぶん)生きることになるおじさんの何でもあり的な感性(鈍感性?)に照らせば、それはそれで中世と近代が重なって生まれた光景として、悪くないねとも思います。風景もおじさんも、時間をかけてゆっくりと変化になじんでいくものなのかもしれません(急にキャッシュレスとか言われても、ついていけないのよ)。

 お寺や神社の境内になんと踏み切り・・・もけっこうありだった明治は遠くなって久しく、大正、昭和、平成を経て、もうすぐ令和の時代が始まります。今年は4月に入っても妙に寒い日が挟まり、少々つらい春でしたね。外に出ても北風に首をすくめ、日向にぬくもりを求めながら歩いていたものですが、今日あたりは逆に木陰を拾うようになりました。
 ああ、また暑くなっちゃうのかなあ。つらい春の次は、つらい夏で、そのまた次はつらい・・・と、何かにつけてネガティブな年寄りは早くも心配しております。ま、寒いよりはいいけど。