年間を通じて横ばい傾向 東京都の新規HIV感染者・エイズ患者報告

 

メルマガ「東京都エイズ通信」の第124号が発行されました。

archives.mag2.com  毎月発表されているHIV感染者・エイズ患者報告数の速報は以下の通りです。年間を通して横ばいの傾向でした。

    

平成2912日から平成291224日までの感染者報告数(東京都)

  ※( )は昨年同時期の報告数

HIV感染者           361件  (356件)

AIDS患者                96件   (95件)

合計                  457件  (451件)

 HIV感染者数、AIDS患者数ともに昨年同時期と同程度になっています。

   ◇

 ・・・ということでありまして、集計は24日までとなっているので、今年もあと少し残っています。参考までに東京都のエイズニューズレターNo.165号に掲載されている昨年(2016年)の年報を見ると、年間の報告数はHIV感染者367件、エイズ患者97件で、合計464件でした。今年はそれをわずかに上回る程度になりそうです。 http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/kansen/aids/newsletter.files/NL_No.165.pdf

 

 何回も書いてきましたが、この横ばい状態をどう見るのか。ここから減少の傾向に向かうのか、それとも反転して再増加の軌道をたどるのか。私には分かりませんが、漠然とした感触としては厳しい見方をしておくべきではないかと感じています。T as Pの効果には期待をかけたいと思うものの、その基盤となるべき社会的な理解はあまり広がらず、むしろ関心を持たれなくなった分だけ、いままで積み上げてきたものが崩されていったり、維持困難になっていったりしているような印象があるからです。嫌味な言い方で恐縮ですが、それを待望しているお医者さんもいるだろうし・・・。