来年は「チューリップ革命」かな エイズと社会ウェッブ版314 

 それとも、チューリップ・バブル?・・・などと憎まれ口をたたいてはいけませんね。老人閑居してひと言余分。ぼちぼち来年の話も始めましょうか。もういくつ寝ると2018になり、7月には22回国際エイズ会議(AIDS2018)がオランダのアムステルダムで開かれます。 

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  ロゴのデザインはチューリップですね。ステンドグラスの丸窓みたいな印象もあるかなあ。テーマは“Breaking Barriers Building Bridges”(壁を破り、橋を築こう)。公式サイトにはこう説明されています。

《人権を重視したアプローチの必要性を強調し、流行が拡大している東欧・中央アジア北アフリカ・中東地域を含めたキーポピュレーションにより効果的につながれるようにすることを目指しています。1980年代にHIV/エイズが公衆衛生上の脅威として出現した時に、オランダは大きな試練に正面から立ち向かい、科学的なエビデンスに基づき、他の国では排除されてスティグマの対象となった人たちとともに闘ってきました。アムステルダムは現在、「高速対応都市」となっています。世界が2030年のエイズ流行終結という野心的な目標を達成するために、対応により一層、力を入れていくことを約束している都市なのです。AIDS2018は、人権を重視し、エビデンスに配慮したHIV対策を促進することを目指しています。とりわけ、弱い立場に置かれているコミュニティのニーズに応えることが大切です。HIV陽性者、家を追われた人びと、男性とセックスをする男性、拘禁状態に置かれている人びと薬物使用者、セックスワーカートランスジェンダーの人びと、女性・少女、そして若者、といった人たちのコミュニティです。そして、国境をこえてこの病気と闘うために協力していくのです》

 (会議公式サイトのAbout AIDS2018を一部、日本語仮訳)

 

 アムステルダムで国際エイズ会議が開かれるのは1992年の第8回会議以来です。あの時はもともと米国のボストンで開かれる予定だったのですが、米国のブッシュ(父)政権がHIV陽性者の渡航制限を撤廃しなかったことに抗議し、ジョナサン・マン会長が「そんな国では会議は開けません」と開催直前に会場をアメリカからヨーロッパに移しました。ドタキャンという荒業で会議としての筋を通したわけですね。

 その因縁というわけではないのですが、今回も米国の現政権との距離の取り方は注目点の一つとなるかもしれません。時代がそういうめぐりあわせを演出し、会議の方はそれにどう応えるか・・・う~ん、なかなか面白そうじゃないの。 

 会議の参加登録は世界エイズデー121日にスタートしました。詳しくは公式サイトでご覧ください。

 ということで、今回の会議も、面白そうだだけど、アムステルダムは遠いし、登録は面倒だし、費用もかさみそうだし、行っても疲れるだけだろうなあ、しかも、規模が大きすぎて記者会見をこなすだけでも、もう精一杯、それも英語じゃ、何言っているのか分からないことが多い、そんなことなら・・・というわけで、私は例によってまた、極東の島国に軽くて重い腰を落ち着け、情報収集にあたるということにしようかな。

 参加を希望される方は登録準備をお早めに。