『性的マイノリティとトイレ』 エイズと社会ウェッブ版289

 好評のうちに・・・かどうかはまったく分かりませんが、現代性教育研究ジャーナルの連載コラム One Side/No side6回目に到達しました。915日発行のNo78の後ろの方に控え目に載っています。妥当な扱いだと思います。及び腰ながらよく半年も続いたもんだ・・・などと書いたら読んでもらえなくなりそうですが、日本性教育協会のウェッブサイトでPDF版がダウンロードできるので、ぜひお読みください(どうも言っていることが矛盾しているね)。筆者としては微妙な心理があるんだって。

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www.jase.faje.or.jp

 

 今回はタイトルにもある通り、7月に行われた『性的マイノリティとト イレフォーラム~安心快適のトイレ環境を目指して ~』に出席した際の感想を中心にした報告です。

 『解決策として、車いす対応トイレの名称を「だれで もトイレ」と改め、性的マイノリティや赤ちゃんを連れたお父さん、お母さんでも使えるようにしている公共機関や企業もある。 だが、そのことが逆に新たな問題を生み出してもいるという。他の利用者が増えるので、車いすの利用者は結果として長く待たされる。逆にトランスジェンダーの人たちは、車いすの利用者を待たせることが心苦しく、利用をためらってしまう』

 疑問を感じることもなく「トイレは当たり前のように男女別でそこにある」と思っていたおじさん層の一員としては、身につまされること、反省すべきことの多いフォーラムでした。

『トイレを男女兼用にすれば問題は解決するという意見もあるが、女性からは「おじさんの入ったトイレを一緒に使うのはいや」という反発も出てくる。身から出た錆かもしれないが、おじさん当事者としてはやや切ない。「小便器がない家庭で育った若い層が増えているので、男子トイレの小便器はだんだんなくなっていくだろう」というトイレ研究者の指摘もあった』

問題の所在はどこにあるのか。ビジネスも含め、いろいろな人がいろいろな立場からトイレについて考えている。おじさんの逃げ口上のような言い方で恐縮ですが、そのことに大いなる可能性を見いだせるフォーラムでもありました。