『カミングアウトの有無にかかわらず』 エイズと社会ウェブ版 265


 大阪府は3月30日付で、公式サイトの報道発表資料ページに『性的マイノリティの人権問題についての理解増進に向けた取組について』という資料を掲載しました。

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大阪府/報道発表資料/性的マイノリティの人権問題についての理解増進に向けた取組について

大阪府では、性的マイノリティの人権問題について、「大阪府人権施策推進基本方針」において取り組むべき課題の一つに位置づけ、様々な取組を進めています。
 しかしながら、人権問題に関する府民意識調査等によると、この問題に対する理解をさらに深めていく必要がある状況です。
 そのため、この問題についての理解増進を図り、今後の課題解決に向けた取組の基礎となるよう、このたび、「性的マイノリティの人権問題についての理解に向けた取組」を取りまとめましたので、お知らせします。
 今後、こうした取組を踏まえ、性の多様性について偏見や差別をなくしていけるよう、引き続き取り組んでまいります》

 取り組みの詳細および概要についてはPDF版で掲載されています。この中で私が自分でも肝に銘じておかなければならないと思ったのは(府職員の取組姿勢)の中の以下の指摘です。
 《カミングアウトの有無にかかわらず、当事者が自らの職場を含め身近にいることを前提に、全ての行政事務・サービスを進めていく必要がある。加えて、施策の立案等においても、性的マイノリティの人々への配慮を常に意識することが必要である》

 もちろん私は大阪府職員ではないし、公務員でもありません。しかし、カミングアウトしている人がいる時といない時では「言っていることが違っている」と思うような言動に走りがちなおじさんではあります。

 あまり認めたくないけれど、このことは認めざるを得ません。「差別の意識などありません。偏見もありません」と自ら胸を張って言えないのもそのためです。

 同時に、自分が差別的言動を日常的に行いがちな存在であるということを認めれば、それで居直れると考えているわけではなく、居直りたいと思ってもいません。
 したがって、今日もまた反省の日々の中の一日が過ぎていく。そのことを認識したうえで、大阪府の皆さんが『カミングアウトの有無にかかわらず、当事者が自らの職場を含め身近にいることを前提に、全ての行政事務・サービスを進めていく』意識を持たれることはいま、非常に大切なことだと考えています。