見る前に跳べ・・・じゃなかった、見る前から憎まれ口

 これは見逃せないぞと、楽しみにしている番組ではあるのですが・・・。
   NHKスペシャル 1月14日(土)放送 

www6.nhk.or.jp

 基本的にNHK感染症報道はおおむね脅威強調型で、「いまにも」とか「すでに忍び寄っている」とか「今年は異例の」みたいな印象をあの手この手で強めていく衝動があるのではないかという印象を常々、受けています。
 目をそむけて見ないようにすれば、その危機は来ない・・・というものではもちろんありませんが、あれこれの事象をつなげて脅威を目一杯ふくらませて見せるのも、どうしたもんじゃろね~と思います。
 予防の文脈で現実を過不足なくとらえようとしても、それはなかなか難しい。
 だから、あおっておこうというのも一つの行き方かもしれませんが、私はそうした手法はなるべくとらないようにしたいと思う(知らず知らずにとっているかもしれないので、ちょっと及び腰ではありますが・・・)。
 感染症対策の場合、むしろ現在形で進行している事態への過不足のない認識と対応を目指し(これも実はむずかしい)、その努力が、いずれ来るかもしれないし、来ないかもしれない未知の脅威に対する社会的基盤を強化するかたちになる。そのようにしてさまざまな対応を充実させていけるようにしたい。
 この観点に立つと、エイズ対策の重要性、今日性が改めて認識できるし、「エイズの医療化」と言われる対応にのみ焦点があてられ、勢い余って切り捨ててはならないものをあっさり切り捨ててしまうような昨今の風潮の危険性もリアルに見て取ることができるのではないかと思います。
 少々、我田引水気味ですが、良い機会なので、番組を見る前にあらかじめ、このくらいの憎まれ口は叩いておこう。

 (追加)大晦日の紅白は意外に楽しめました。NH亭タモリ・マツコの夫婦漫才風かけあいは掘り出し物。
     BSでもいいから、もっとラグビー中継、増やしてね。