目を閉じて開く、再び エイズと社会ウェブ版 225


 GW直前の4月28日に日本記者クラブで行われた認定特定非営利活動法人グッド・エイジング・エールズ代表、松中権さんの記者会見については、すでに当ブログでも報告しました。ただし、何と申しましょうか、どうもまだ何か書き落としているような違和感が残っています。歳をとるとトイレに行っても何となく おしっこ のキレが悪く、終盤になってもなかなか便器の前を去りがたい。そんな感じと言いますか・・・(だいぶ違うと思うけど)。

 すいません、そもそも世の中はすべてを一度に書き尽くせるものではなく、書かなかったこと、書けなかったことは、潔く積み残しつつ、次の機会を持つ。欲張らない。これが文章を書く際のひとつのコツではあるのですが、それにしてもねえ・・・。

 ということで、書ききれなかったことの一つ、グッド・エイジング・エールズが中心になって進めているプロジェクト「OUT IN JAPAN」の紹介です。
 

outinjapan.com


《「OUT IN JAPAN」とは、日本のLGBTをはじめとするセクシュアル・マイノリティにスポットライトを当て、市井の人々を含む多彩なポートレートを様々なフォトグラファーが撮影し、5年間で10,000人のギャラリーを目指すプロジェクトです》
 (OUT IN JAPAN公式サイトのCONCEPTから)

 すでに1000人を超える方のポートレートを撮影しているそうです。

《セクシュアル・マイノリティにとってカミングアウトは段階的なものであり、ひとりひとり、そのタイミングや方法は違います。カミングアウトをしないという選択をする人もいます。「OUT IN JAPAN」では、カミングアウトをしたいと願い選択する人を、やさしく受け止め応援できる社会づくりを目指しています》
 (同じくCONCEPTから)

 私はたぶん「セクシャル・マイノリティ」の範疇には入らないヘテロセクシャルのおじさん層(実はそれ自体、十分にマイナーな存在だと心ひそかに思っているのだけれど、議論の混乱およびそれに巻き込まれちゃうことは、おじさんの本意とするところではないので、あえて言いません・・・言ってるじゃないの)であります。ただし、HIV/エイズの流行について30年近く取材を続けてきたという事情もあり、HIV陽性者のカミングアウトについては、考えたり、迷ったり、確信したり、また迷ったりということが何度もありました。そうした立場のおじさんからすると、カミングアウトに関するこの考え方は、かなり好きです。

 おっと、ぐだぐだと前置きが長くなってしまいましたね。今回はGW終盤のOUT IN JAPAN写真展の紹介が目的です。日程はOIJ(調子に乗って短縮表記にしてみました)のFB(これも)に載っていますが、GW終盤には東京都内の5カ所で写真展が開催されています。
 https://www.facebook.com/outinjapan

①カラフルステーション(渋谷区神宮前2-14-17)
5月1日(日)〜5月31日(火)

②渋谷モディ B1階 エポスカードセンター横
4月29日(金)〜5月8日(日)

③渋谷マルイ 5階 パブリックスペース
5月3日(火)〜5月8日(日)

④新宿マルイ メン 6階 エスカレーター横
4月29日(金)〜5月8日(日)

⑤代々木公園 東京レインボープライド会場
5月7日(土)・5月8日(日)

 最後におそるおそる、蛇足の一文・・・。昨年4月27日に『OUT IN JAPAN』の最初の写真展を観に行った後で当ブログに書いた感想です。会場は原宿駅前のGAP原宿店でした。

 《目を閉じて、開く人たちへ ~ その表情のGAPを読む エイズと社会ウエブ版181 》
 http://miyatak.hatenablog.com/entry/2015/04/27/000503

 『目をつぶってあける・・・おそらくは一連の流れの中で撮られた一対の写真が、これほどに社会に伝える(あるいは伝えたい)メッセージを表現できるものなのか』

 私にとってはHIV/エイズ分野で旧知の方々が比較的、多かったこともあり、大変に感動しました。今回は東京ですが、今後も全国各地で写真展が開催される機会はありそうです。OUT IN JAPANの公式サイトで写真をご覧になることももちろんできますが、場の効果というものもまた大切です。うまく機会が合うようでしたら、それぞれの会場におこしになることをささやかながらお勧めします。