『ALTERNATE ENDINGS』は『芸術の(ない)一日』の25周年でした エイズと社会ウェブ版220 

 コミュニティアクションのイベント情報欄に、新宿二丁目のコミュニティセンターaktaで3月21日(月・祝)開催予定のaktaトークショー『ALTERNATE ENDINGS』のお知らせを掲載しました。

 http://www.ca-aids.jp/event/160321_alternate_endings.html

 『1988年より活動するニューヨークのアート団体Visual AIDS がコミッションした7つの映像作品を日本で初めて、日本語字幕付きで紹介します!』

 ビジュアルエイズというと、ついつい懐かしくなってきます。かつて日本にもビジュアルエイズ東京というアーティストのグループがありました。西のダムタイプ、東のビジュアルエイズ東京といわれるほど1990年代前半には魅力的な活動をしていました。いまはどうしているかな。

  ところで、『ALTERNATE ENDINGS』とはどんなイベントなのか。Visual AIDSの公式サイトを見ると、前口上はこんな書き出しでした(少々、意訳)。

 

 『HIV/エイズの流行はいまも進行中です。ALTERNATE ENDINGSはその今日的課題に焦点を当てた刺激的作品を集め、「芸術の(ない)一日」の25周年を記念する新たなビデオプログラムです』

  おお、ビジュアルエイズだけでもなつかしいというのに、「芸術のない一日」まで出てくるではないか。しかも「ない」はカッコ付きだったんですね。日々是勉強。もう、短い前口上は全部、訳してしまおう。

 ビデオ作品やその簡単な解説もVisual AIDSの公式サイトで見ることができます。

 

www.visualaids.org

 残念ながら英語です。3月21日のaktaのイベントでは『日本で初めて、日本語字幕付きで紹介』ということなので、これはかなり嬉しいのではないかと思います。日本語字幕を担当された方にお礼を言いたいですね。・・・ということで以下はVisual AIDS前口上の日本語仮訳です。ご用とお急ぎでない方は、ご覧下さい。

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ALTERNATE ENDINGS(異なるエンディング)

 HIV/エイズの流行はいまも進行中です。ALTERNATE ENDINGSはその今日的課題に焦点を当てた刺激的作品を集め、「芸術の(ない)一日」の25周年を記念する新たなビデオプログラムです。

 ビジュアルエイズは1989年12月1日、エイズ危機に対応し、亡くなった人を追悼するために初の「芸術の(ない)1日」を実施しました。以来25年、2014年には、12月1日前後に世界で上映するための新たな短編ビデオ作品を以下の7個人/グループに依頼しました。ライズ・エルンスト、グレン・フォーゲル、ライル・アシュトン・ハリス、デレク・ジャクソン、トム・ケイリン、マイ・バーバリアン、ジュリー・トレンティノ/アビゲイル・セバランスです。ビジュアルエイズは約50のスポンサー機関と協力し、その作品を各国の上映会場に提供しています。追加上映の日程および会場は当サイトで速やかに発表します。

 HIV/エイズの歴史の中の胸が熱くなる瞬間や思い出。ALTERNATE ENDINGSでは、7組のアーティストがそれぞれの個人的な視点からそれをビデオで表現しています。

 ALTERNATE ENDINGSの短編ビデオはファウンドフッテージ(発掘された未公開映像)やライブパフォーマンス、スチール写真、ロボットカメラなどの手法を駆使し、個人の体験とパブリックメモリー(集合的記憶)を織り上げています。愛と別れを振り返り、抵抗や祝福の歌を歌い、そして失われた人たちについて語っています。さまざまな物語を通して、私たちはさまざまな過去を呼び起こし、異なる思いを経験し、将来への可能性を探っていくことになります。なぜなら、エイズはまだ終わっていないからです。

 

 

 

 

ALTERNATE ENDINGS

 

ALTERNATE ENDINGS is a new video program for the 25th anniversary of Day With(out) Art featuring provocative work about the ongoing HIV/AIDS pandemic, focusing on the issues of today.

 

On December 1, 1989, Visual AIDS organized the first Day With(out) Art—a national day of action and mourning in response to the AIDS crisis. To honor the 25th year of Day With(out) Art, Visual AIDS is commissioning seven artists/collaboratives—Rhys Ernst, Glen Fogel, Lyle Ashton Harris, Derek Jackson, Tom Kalin, My Barbarian, and Julie Tolentino/Abigail Severance—to create new short videos to be screened internationally on/around December 1, 2014. Visual AIDS is partnering with approximately fifty sponsoring organizations and hosting venues to distribute ALTERNATE ENDINGS internationally. Dates and locations for additional screenings will be announced here soon.

 

ALTERNATE ENDINGS highlights the diverse voices of seven artists that use video to bring together charged moments and memories from their personal perspective amidst the public history of HIV/AIDS.

 

The short videos in ALTERNATE ENDINGS use a mix of found footage, live performance, still photos, and robotic cameras to weave together connections between personal stories and public memories. They share tales of love and breakups, sing songs of defiance, celebrate action, and remember those whom we have lost. Through these diverse stories we are invited to reflect upon our complex past as we envision divergent narratives and possibilities for the future, because AIDS IS NOT OVER.