【鎌倉海びより】123 ブレストの風よ吹け

 通勤の横須賀線でも、車内のいたるところで、セキやクシャミをしている人がいます。こう寒暖の差が激しいと体調も崩しますね。春までもうひと息。本日(16日)のSANKEI EXPRESS紙に掲載された連載コラム【鎌倉海びより】123は江ノリンピックミーティングの続編です。
 

【鎌倉海びより】123 ブレストの風よ吹け
 http://www.sankeibiz.jp/express/news/160216/exg1602161000002-n1.htm

 円覚寺仏日庵で1月16日に開かれた第1回江ノリンピックミーティングの報告を続けよう。会合ではブレストが行われた。平泳ぎじゃありませんよ。
 「ブレインストーミング」。10人くらいの小グループで、わいわいと意見を出し合い、新しいアイデアを生み出していく。そんな会議手法ですね。江の島が2020年夏季五輪セーリング競技会場になる。わくわくする話なのだが、地元には解決すべき問題も出てくる。ブレストでその解決策をさぐり、湘南が最高に盛り上がれる大会にしようというわけだ。

 

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 一例を挙げれば、江の島には前回1964年の東京五輪で会場となったときにヨットハーバーが開設され、なんと聖火台も残っている=写真。普段このヨットハーバーを利用する約1000隻の船は2020五輪開催中、どこに避難するのか。
 他にも、訪れる人の宿泊、交通はどうなる? 海水浴場は? ごみは? そもそもどうすれば地元が盛り上がるのか…。
 いろいろありますね。ブレストにはコツがあるようで、下手をするとシーンと静まりかえってお通夜のようになってしまう。それを防ぐために、そして意外性に満ちたアイデアがどんどん生まれてくるように、いくつかルールがあるという。
 たとえば、質問はしない。人の意見を否定しない。無理だと言わない。実現性は問わない。思いついたアイデアはどんどん出そう。恥ずかしいだとか、笑われるのではないかといったことは考えない。
 質問し、反対意見を出し、実現できっこないと嫌みを言う。そうした得意技をことごとく封じられ、中高年おじさん層はかなり戸惑う。だが、それはそれで楽しく、雰囲気がほぐれてくると、頭も少し柔らかくなった気がしてきた。