サプライズから実力へ スコットランド戦で真価問われるジャパン ラグビーW杯

 ラグビー日本代表は23日、W杯第2戦でスコットランド代表と対戦します。そのメンバーが発表されました。
 https://www.rugby-japan.jp/2015/09/21/rwc2015_sco_member/

 いよいよ快足WTB福岡堅樹選手のW杯デビューですね。こちらは試合前コメント。
 https://www.rugby-japan.jp/2015/09/21/comment_for_sco/

スコットランド代表は非常にタフなチーム。前回からは山下、マフィを先発にし、大野は次の試合は休ませ、アイブスをロックとして入れた。バックスは立川を10 番、12 番に田村を入れた。このメンバーで自信を持ってスコットランド代表戦に臨む」 (エディー・ジョーンズHC)

南アフリカ代表戦の勝利の後の日本ラグビーにとって大きな分岐点となる試合。2 年前は2 トライしていいイメージを持っている相手でもあるので、自分自身の強みであるスピードを生かして、勝利に貢献したい」(福岡選手)

 

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 ラグビーは比較的、実力差通りの結果になることが多く、サプライズゲームは少ない球技と言われています。W杯の日本対南アの試合結果について、英国のBBCテレビのサイトは「おそらくラグビーW杯史上最大のショックである」としたうえで、他のサプライズ5試合を紹介しています。
 http://www.bbc.com/sport/0/rugby-union/34310560

 2015 日本     34 - 32 南アフリカ
 2011 トンガ   19 - 14 フランス
 1991 西サモア 16 - 13 ウェールズ
    1999    フランス 43 - 31 ニュージーランド
 2007    フィジー 38 - 34 ウェールズ
 1999 サモア   38 - 31 ウェールズ

 簡単に説明すると、2011年のトンガは予選A組での勝利。フランスはこの大会決勝でニュージーランドに1点差で敗れ準優勝したチームだったということで、日本が南アに勝つまでは、この試合が最大のサプライズだったわけですね。。

 以下・・・。1991年のウェールズはこの敗戦が響き予選C組3位で敗退。1999年のニュージーランドは準決勝で敗退。2007年のウェールズは予選B組3位で這いたい。1999年予選D組はウェールズサモア、アルゼンチンが勝点7で並んだが、得失点差でかろうじてウェールズが1位になり予選通過。ただし、準々決勝でオーストラリアに敗退。

 過去の5試合のうち、1999年のフランス対ニュージーランド戦を除けば、後は太平洋地域のトンガ、サモア、フィジーが欧州のチームに勝ったという試合です。日本が南アに勝ったというのはその意味でもW杯史上、長く語り継がれる異次元のサプライズだったと言っていいでしょう。

 

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 こうなるとファンの方も欲が出てくるというか・・・。南アに勝ったぐらいだから23日のスコットランド戦は楽勝だろうなどとついつい調子に乗ってしまいがちです。実際、W杯序盤の結果を受けた最新の世界ランクでは南アが3位から6位に急降下。逆に日本は13位から11位に上昇しました。スコットランドは10位から12位に下がっているので、現状では日本の方が上になっています。

 だが、W杯はそう甘くはありません。スコットランドだって日本の戦い方を研究し、ベストの布陣で臨んでくるはずです。日本にとって「最善を尽くせば、勝てないことはない相手」ではあっても、確実に勝てる相手ではありません。南ア戦以上の集中力でこの第2関門を突破できるかどうか。日本にとってはまさしく、その真価が問われる一戦です。