【鎌倉海びより】104 温低一過、初夏の空

 

 台風が来て、真夏になって、それから梅雨が来て・・・まるで、季節が逆回しになったような印象ですね。一昨日のSANKEI EXPRESS紙に掲載された連載コラム【鎌倉海びより】の104回目です。


【鎌倉海びより】104 温低一過、初夏の空
 http://www.sankeibiz.jp/express/news/150526/exg1505261110001-n1.htm

 たたみいわしは相模湾沖で獲れたしらす(いわしの稚魚)を生のまま天日干しにして作るという。見た目は紙のようだが、ぱりぱりとした食感が捨てがたい。

 3月11日にしらす漁が解禁され、もうそろそろかなと思って、由比ガ浜西端の坂ノ下海岸近辺で何軒か、漁師さん直営の販売所や乾物店を訪ねてみた。

 残念ながらどこも「今年はまだ、たたみいわしにするほど、しらすが獲れていないので、やっていません」という。ぱりぱり感はもう少しお預けとなってしまった。

 これも天候不順の影響か。致し方ありませんね。お天気の乱調ぶりはもう、何回も書いているが、本当に今年はどうなっちゃっているのだろうかと改めて思う。

 12日夜から13日未明にかけて台風6号が日本列島に接近した。途中で温帯低気圧に変わったとはいえ、鎌倉も強い雨と風に見舞われた。台風(というか正確には温低)一過の13日朝、海の様子はどうだろうかと由比ガ浜材木座海岸に出てみる。

 波はかなり高い。文字通りの波状攻撃というか、寄せて砕けて裂けて散りながら、次々に砂浜へと打ち寄せてくる。日差しが強く、暑いなあと思っていたら、犬をつれて砂浜を散歩する人も半ズボン=写真。

 

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 波打ち際でジョギングをする人、海岸の清掃をする人…。傍らにはなんと、ビーチパラソルを持ち出し、上半身裸で日光浴をするおじさんもいるではないか。

 関東地方は13日から3日間、気温が30度前後に上がった。

 鎌倉で最もにぎわう小町通りから路地を少し入ったところに『納言』という甘味店がある。店内は昭和30年代か40年代に戻ったような雰囲気。顧客の平均年齢はかなり高そうだ。その昔ながらの甘味店でも、かき氷が始まっていた。