4327 【鎌倉海びより】82 台風一過 夏の訪れ

 

 猛暑でうんざりしている時に恐縮です。ちょっともう話題がずれてしまったかもしれませんが、先週火曜日のSANKEI EXPRESS紙に掲載された連載コラム【鎌倉海びより】の82回目です。この土日の海水浴場は大変な人でした。とはいえ、夏はまだまだこれから。無理をせず、水の事故や熱中症には十分、気を付けてください。

 

【鎌倉海びより】82  台風一過 夏の訪れ

http://www.sankeibiz.jp/express/news/140723/exg1407231830004-n1.htm

 

 鎌倉の海水浴場にとって、この夏最初の試練は台風8号だった。7月としては最大クラスといわれたこの台風は九州沖まで北上した後、交差点を右折するかのように東に進路を変え、四国、近畿、東海、関東と太平洋岸をなめるように通り抜けた。

 

 鎌倉の由比ガ浜海水浴場では台風が迫りつつある10日、砂浜に立ち並ぶ海の家が軒並み雨戸を閉ざし、看板などもすべてしまい込まれてゴーストタウンのようだった。当然ながら遊泳は禁止。ほぼ無人となった夕刻の砂浜で、それを知らせる赤旗が強風にはためく。

 

 台風はまだ、遠く四国の沖あたりにあったとはいえ、逆巻く波はすでに高い。

 

 それでも、関東近海に達した11日未明には勢力が衰えて風雨も弱まった。鎌倉にとっては幸い、大きな被害は免れたものの、海の家の関係者は眠れない一夜を過ごしたことだろう。台風一過の金曜日の朝は一転して青空が広がり、気温も急上昇した。それでも波は荒く遊泳禁止が続いた。

 

  

 

 翌12日の土曜日には、海岸に翻る旗の色も遊泳注意の黄旗にかわり、砂浜に強い日差しが照りつける。ただし、海水浴客の出足はまだ控えめだ。海の中だけ見れば、遊泳時間終了の午後5時以降になって、台風の後の大波を期待するサーファーたちがどっと繰り出したため、アフターファイブの混雑ぶりの方がむしろ目立った=写真。

 

 梅雨空と夏空が交互に入れ替わる7月の前半は例年、海水浴客の出足もそれほど多くはならない。逆に9月前半の方が暑さは厳しく、昨年は開設期間を7月9日~9月8日と1週間余り後ろにずらしている。

 

 今年は海開きを7月1日に戻した。8月31日が日曜なので、そこで幕を閉じた方が切りがいいとの判断もあったという。本番はいよいよこれからだ。