4269 【鎌倉海びより】76 なぜか秘書課長

 

 まあ、目くじらたててもしょうがないか。4月29日(火)付SANKEI EXPRESSに掲載された連載コラムの76回目です。

【鎌倉海びより】76 なぜか秘書課長
鎌倉市観光推進課長の長倉和平(52)とテレビ局のドラマプロデューサー、吉野千明(48)は隣同士。顔を見ればすぐに口論が始まる、そんな関係ではあるけれど…。鎌倉を舞台にしたフジテレビ木曜夜の人気ドラマの第2シリーズ「続・最後から二番目の恋」が4月17日から始まった。

初回から毒舌パワー全開の2人のやりとりはテレビにお任せするとして、ここでは隠れたドラマの主役とも言うべき、坂ノ下海岸を紹介しよう。由比ガ浜の西端。2人が隣同士で住んでいる設定の住宅街からだと歩いて3、4分の海岸だ。

 

  

鎌倉地場産業の一つ、漁業の拠点でもあるのだが、どうですか。東京から電車で1時間とは思えないこのゆたり感というか、ひねもすのたりのたりというか=写真。

ドラマの初回放送では、かなり強引な状況設定で鎌倉の姉妹都市ニースの海岸が登場していた。さすがに海岸は素晴らしい。でも、鎌倉の海の魅力は、世界に冠たる地中海のリゾートにもひけをとらないぞと個人的には思う。でも、ねえ…。

ドラマはあくまでフィクション。とはいえ、今回は和平さんが世界遺産登録落選の責任を問われ、なぜか秘書課長も兼務…。リアルの世界を微妙にからめてきますね。

鎌倉は昨年(2013年)、日本政府から世界遺産登録の推薦を受けたが、専門家機関のイコモス(国際記念物遺跡会議)から「不記載相当(登録せず)」と評価された。4段階の最低ランクという不当な評価で、このままユネスコ世界遺産委員会でも同様の結論が出ると、再挑戦の道も閉ざされてしまう。日本政府はやむなく推薦を取り下げた。


 同時推薦で登録に成功した富士山とは、天国と地獄と言うか…、ドラマとはいえ鎌倉に住む身には嫌な設定だが、この先の展開はどうなりますか。