4268 過ぎてなお しらす日和の ほととぎす なんだか~

 

 鎌倉のしらす漁は毎年1月1日から禁漁期間に入り、3月11日になると解禁される。しらすの日というのがあるとすれば、この前後かなと漠然と思っていたのだが、実は4月30日だという。神奈川県の海岸でビーチクリーンなどの活動を続ける「かながわ海岸美化財団」のFACE BOOKで知りました。
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《今日は4月のラスト(30日)で『シラスの日』って、知ってましたか?今年はシラスが豊漁のようであちこちで湘南シラスの旗がはためいていますね》

 知らなかったよ。バナナの日は8月7日で、豆腐の日は10月2日。記念日ワールドはおじさんの感性をいたく刺激する禁断の世界・・・かどうかはともかく、さすがにしらすの「らす」は数字じゃ表現できないでしょうと思っていたら、こう来ましたか。

 やられたね。オーラスのラスか。だがな、ふふふ、ここでめげるようでは中高年とは言えまい。これはおそらく、若い頃に麻雀漬けの日々を過ごした同世代関係者の犯行であろう。いや、犯行であるに違いない。え、なに? 身に覚えがない? おうおうおう、黙って聞いてりゃ、勝手なことを言いやがって、この桜吹雪にまさか見覚えが・・・っとっと、何やってんだ。

 お白州じゃなく、しらすでしたね。解禁したとはいえ、3月ではまだ、生しらす食べたい!!というふつふつとした感情がたぎるには至りません。今年はとくに寒かったからねえ。初夏の風が吹き渡る5月の連休あたりからでしょう。つまり、いまこそ生しらすの季節。腰越で親子丼を頼むと、いわしのお刺身と生しらすが乗ったドンブリが出てくることもあるので、そこんとこ、誤解のないようによろしく。

 ま、しらすの日は気付く間もなく過ぎてしまったけれど、暑さ寒さも生しらすと言うではありませんか(え、言わない?)。しからば、ここで起死回生、汚名返上、走者一掃。初夏の鎌倉、今月の一句であります。

 目に青葉、山ほととぎす、生しらす

 ま、何と言いますか、つくづく安直な人生だね。