4239 《インフルエンザ 新学期こそ予防の機会に》

 

 ひと雨あって少しほっとしましたが、また寒波が襲ってくるようです。学校も始まりましたね。インフルエンザ要警戒シーズンン。本日の産経新聞の主張(社説)です。

 

《インフルエンザ 新学期こそ予防の機会に》
http://sankei.jp.msn.com/life/news/140109/bdy14010903260000-n1.htm

 

 年末年始の長期休暇も終わり、多くの小、中学校では新学期が始まった。毎年この時期はインフルエンザの流行が大きく拡大する傾向があるので、子供たちの体調管理には家庭や学校でも十分に気を付けてほしい。

 厚生労働省は昨年12月27日に今冬のインフルエンザが流行期に入ったと発表した。全国約5000の定点医療機関の報告をもとに、1週間に1定点あたりで平均1件以上の報告があることが、流行シーズン入りの目安となっている。

 今季は昨年12月16~22日の報告が1・39だった。流行開始時期はほぼ平年並みだという。今後の流行規模はまだ予測できないが、小規模だとしても相当な数の高齢者がインフルエンザで亡くなる。

 この時期、とくに必要なのは、個人個人が日常の生活で感染を防ぐ小さな配慮を積み重ね、社会的な流行の影響を最小化するよう努力することである。

 ワクチンの予防接種は重症化や発症を防ぐ効果がある。抗体ができるまでに2週間前後かかる。できれば昨年中に受けておきたかったが、いまからでも流行が本格化する時期までに何とか間に合いそうだ。まだ受けていない人は検討してほしい。

 厚労省は啓発ポスターで「咳(せき)エチケット」と手洗いを呼びかけている。電車の中であたり構わず咳やクシャミをする人も見かける。人から顔を背け、ティッシュや衣服の袖などで口と鼻を押さえる程度のことは行うべきだろう。

 マスクは他の人への感染予防効果が期待できるし、鼻やのどの保湿という意味でも効果がある。咳やクシャミが出る人はマスクの着用を心がけてほしい。

 人との接点が少なくなる年末年始の休みが終わり、会社や学校が動き出すと感染の機会は一気に増える。その機会をできるだけ減らす努力が必要だ。

 体調が悪ければ、無理をせずに会社や学校を休む。在宅勤務の可能性も考える。自らの健康管理と社会全体の流行制御の両方の観点から大切になる。

 中国やカンボジアでは最近もH7N9やH5N1といった鳥インフルエンザウイルスの人への感染が報告された。鳥由来の新型インフルエンザへの備えも、実は今ここにある季節性インフルエンザ対策が基本だ。インフルエンザに強い社会基盤を整えていきたい。