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読後感想文

ベイゴマでしたか 『東京の下町』拾遺

吉村昭さんの長編エッセー『東京の下町』の読後感想文続編です。感想にもなりませんが、「え、そうなの」という個人的な驚きを一つ追加します。 当時の子どもたちの遊びを紹介した「其の十二 ベイゴマ・凧その他」に次のような記述がありました。 『ベイゴマ…

吉村昭著『東京の下町』 読後感想文

2006年に亡くなった作家の吉村昭さんは東京の日暮里で生まれ育った。エッセイ『東京の下町』は戦前の日暮里周辺の町の様子を少年時代の記憶とともに描いている。ご自身が書かれているように雑誌の編集者に進められ、自分でも、そんなに書く材料はないだろう…

『感染症医が教える性の話』(岩田健太郎著)  読後感想文

世の中には苦手なものがごまんとあって、苦手じゃないものを探す方が早いくらいだが、ひょっとすると「感染症医」と「性教育」は数多ある苦手品目の双璧といえるかもしれない。そんな私のもとに筑摩書房から一冊の本が送られてきた。 『感染症医が教える性の…

永野健二著『バブル―日本迷走の原点―』(新潮社)  読後感想文

経済記者として40年間、市場経済を見続けてきたという永野健二氏は、自らの著書について「バブルの時代を知らない若い人たちに読んでほしい」と親しい知人に語っていたという。 私は永野氏と同年齢であり、ほぼ同じ期間を新聞記者として過ごしてきた。ただし…

読みながらにしと笑う  『窓の向こうのガーシュイン』

早産だったから小さい体のまま生まれた。体重は出生児の標準の三分の一だった。それでも両親は保育器に入れることを拒んだ。 呼吸はお線香から上る煙のように頼りなく・・・。 赤ちゃんはそのように描写されている。お線香だなんて、まるで死を予言している…

水野達男著『人生の折り返し地点で、僕は少しだけ世界を変えたいと思った。』

長い間、さぼっていたので、ずいぶん久々の読後感想文になりました。 マラリア対策について日本記者クラブで記者会見をお願いしたり、世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)関係の国際会議でばったり顔を合わせたりということで、著者の…

祝・電子出版 『神社とお寺はたのしい』

もう5年も前のことですが、鎌倉の神社を訪れると、狛犬の前で志村けんさんの「あいーん」をまねる人が急増するという怪現象が巻き起こりました。幸か不幸か道行く人たちのモノマネの精度が低かったようでマスメディアに取り上げられるほどの社会現象にはなり…