エイズと社会 国際感染症関係論

『ウガンダの2023年反同性愛法に対するグローバルファンド、UNAIDS、PEPFAR指導者による共同声明』 エイズと社会ウェブ版649 

ウガンダのムセベニ大統領が5月29日、議会を通過していた2023年反同性愛法案に署名し、法律として成立することになりました。ウガンダではこれまでも同性愛行為は違法とされていましたが、新たに成立した法律は、HIV陽性者による同性間の性行為など「悪質な…

『論点化しなかったオフレコ破り』 エイズと社会ウェブ版647

サミット始まりましたね。多少は関係があるかもしれないので、急いで紹介しないと...。 連載コラム多様な性のゆくえ第73回 『論点化しなかったオフレコ破り』です。現代性教育研究ジャーナル No.146(2023年5月15日)の12ページに掲載されています。 https:/…

We are Positive 復活パレードにHIVフロート エイズと社会ウェブ版646

東京レインボープライド(TRP)2023のパレードが4月23日(日)午後、東京都渋谷区の代々木公園を出発して、渋谷→原宿→再び代々木公園というコースで行われました。TRP公式サイトには早速、イベントレポートが掲載されています。 tokyorainbowpride.com 《【…

『変わってしまわないことのリスク』 エイズと社会ウェブ版644

岸田首相について取り上げたコラムが掲載されたその日に、爆発物が投げ込まれる事件が起きました。銃撃、爆発と新旧の政治指導者を標的にした事件が1年もしないうちに連続して起きる。日本はどうなっちゃったのだろう。政策をめぐる議論以前に暗澹たる思いを…

報告数1000件の大台を割る エイズ動向委員会年間速報値(2022年) エイズと社会ウェブ版643

昨日(日本時間3月22日)は米フロリダ州マイアミで行われたWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の決勝戦、および侍ジャパンの優勝の瞬間が中継され、日本中が沸きかえった1日でしたね。岸田首相のウクライナ訪問のニュースも何となくかすんでしまう印…

『参加する人、しない人』 エイズと社会ウェブ版642

侍ジャパンはWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)準決勝進出を果たし、フロリダ入りしました。本日はテレビもネットも、前夜のイタリア戦の話題で持ち切りでしたね。 ただし、月1回の連載となると、締め切り日の設定が少し早めに来てしまうので、現在…

『非犯罪化の促進に向けた新たな法的原則』 エイズと社会ウェブ版641

法学、法曹分野の専門家による国際NGOである国際法律家協会(ICJ)が国際女性デーの3月8日、各国の刑事法による不当な犯罪化に対し、人権を基盤として非犯罪化を促す新たな法的原則を発表しました。 原則の発表にあわせ、国連合同エイズ計画(UNAIDS)の公式…

『変わるまで、続ける』 キービジュアルを発表 東京レインボープライド2023 エイズと社会ウェブ版640

4月22日(土)と23日(日)に開催が予定されている東京レインボープライド2023について、主催者である 特定非営利活動法人 東京レインボープライドが2月22日、開催概要をまとめたプレスリリースを発表しました。 公式サイトのNEWSページでダウンロードできま…

『性と政治をめぐる因果』 エイズと社会ウェブ版638

現代性教育研究ジャーナルの連載コラム『多様な性のゆくえ』の第70回です。昨年12月のロシア・同性愛禁止法の改正について取り上げました。No143(2023年2月15日発行)の8ページに掲載されています。 https://www.jase.faje.or.jp/jigyo/journal/seikyoiku_j…

『感染症対策の革新と伝統』 One side/ No side(多様な性のゆくえ)第69回 エイズと社会ウェブ版637

M痘の新たな国内症例が19日、発表されました。厚労省の報道発表資料です。 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_30346.html 厚労省発表はサル痘ですが、世界保健機関(WHO)はすでにM痘(mpox)への名称変更を発表しているので、ここではM痘を使いたいと思い…

『Dangerous Inequalities(不平等の危険)』から 冒頭部分を日本語仮訳 エイズと社会ウェブ版636

国連合同エイズ計画(UNAIDS)が2022年の世界エイズデー報告書『Dangerous Inequalities(不平等の危険)』を公表したのは11月29日でした。そのプレスリリースは当ブログで翌30日、日本語仮訳を紹介しました。 さらに12月16日には、API-Net(エイズ予防情報…

『まなじりを決し、ではなく』 エイズと社会ウェブ版635

2022年も残すところ、もう1週間ですね。清水寺の森清範貫主が大書した今年の漢字は「戦」でした。ロシアのウクライナ侵攻という戦争は年を越しそうです。全国から募集した「今年の漢字」のうち、最も多かったのが、この「戦」で、2番目は「安」だったとか。 …

『コミュニティ主導の対策を支援しなければ、パンデミックは克服できない』 エイズと社会ウェブ版634

国連合同エイズ計画(UNAIDS)の第51回プログラム調整理事会(PCB)が12月13日から16日まで、タイのチェンマイで開かれました。その3日目にあたる15日には、UNAIDSマルチステークホルダー特別委員会が2年間の協議を経てまとめた報告書『COMMUNITY-LED AIDS R…

不平等がエイズ・パンデミックの終結を阻んでいる UNAIDS エイズと社会ウェブ版633

世界エイズデーを前に国連合同エイズ計画(UNAIDS)が新しい報告書『Dangerous Inequalities不平等の危険』を発表しました。UNAIDSは7月に年次報告書(Global AIDS Update 2022)を発表しています。そのタイトルが『In Danger(危機的状況)』。つまり今回は…

UNAIDS世界エイズデー2022キャンペーン『平等に』 エイズと社会ウェブ版632

うかうかしていると12月1日を過ぎてしまいますね。TOP-HAT News 第171号(2022年11月)の巻頭は前回に続き世界エイズデーの話題です。掲載を急がねば。 《国連合同エイズ計画(UNAIDS)は11月7日、世界エイズデー2022キャンペーンの特設ページを公式サイトに…

『社会的イネーブラー』 エイズと社会ウェブ版631

新しいコンセプトを打ち出し、それをより的確に表現したい。そうした熱意の表れなのでしょうが、国連合同エイズ計画(UNAIDS)の発表文書を日本語で紹介しようとすると、なじみのない言葉が次々に登場し、どう訳したらいいのか当惑することがしばしばありま…

ロシアの反LGBT法拡大に国連が深い懸念 エイズと社会ウェブ版630

ロシアで同性愛宣伝禁止法の対象と適用の拡大をはかる反LGBT法案の議会承認手続きが進められていることから、ヴォルカー・ターク国連人権高等弁務官とウィニー・ビヤニマ国連合同エイズ計画(UNAIDS)がそれぞれ深い懸念を表明し、法案への反対と同性愛宣伝…

『 同時進行するパンデミックの中で』 TOP-HAT News第170号(2022年10月) エイズと社会ウェブ版629

7月に発表されているので、少し遅くなりましたが、TOP-HAT News第170号(2022年10月)の巻頭は、今年の世界エイズデー国内啓発キャンペーンのテーマの紹介です。 全国各地の自治体やNPOの準備にテーマを反映させていただこうと思えば、7月には公表する必要が…

『最初に動き出した人たち』 エイズと社会ウェブ版628

年寄りの昔話になってしまいますが、現代性教育研究ジャーナルの連載コラム『多様な性のゆくえ』第66回(2022年10月15日)は、ニューヨークのゲイメンズ・ヘルス・クライシス(GMHC)の本部ビルを1994年に取材した時のことを少し紹介しました。 https://www.…

『W杯から女子が外れた』 エイズと社会ウェブ版627

フランスで開かれるラグビーのワールドカップ2023は、来年9月8日に開幕します。日本中が盛り上がった2019年日本大会の4年後ですね。コロナ流行の前の年でした。 世の中、何があるか分からないという不透明感がますます強くなっていますが、フランス大会が予…

グローバルファンド20周年フィルム『何事も夢から始まる』特別編 エイズと社会ウェブ版625

世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)の設立20周年を記念するドキュメンタリーフィルムシリーズ『何事も夢から始まる』の特別編(世界の感染症対策の「今」と「未来」)が、グローバルファンド日本委員会(FGFJ)の公式サイトで8月24日…

「私たちは、あなたです」 エイズと社会ウェブ版623

現代性教育研究ジャーナルNo.136が8月15日、配信されました。 www.jase.faje.or.jp 巻頭の記事は「トランスジェンダー選手をめぐるスポーツ界の現状と課題」。著者は中京大スポーツ科学部の來田敦子教授です。 『スポーツ界における取り組みは、総じて、医学…

感染報告1000件の踊り場で エイズ動向委員会確定値 エイズと社会ウェブ版622

厚生労働省のエイズ動向委員会が8月12日(金)、国内における2021年の年間報告確定値を発表しました。API-Netに今年上半期の報告とともに掲載されています。概要は委員長コメントでご覧ください。前半は2022年第1、第2四半期の報告、後ろの方に確定値の説明…

『In Danger(危機的状況)』 UNAIDS2022年年次報告書 エイズと社会ウェブ版621

国連合同エイズ計画(UNAIDS)の年次報告書(Global AIDS Update 2022)が7月27日、発表されました。タイトルは『In Danger(危機的状況)』です。赤い表紙はレッドリボンの赤ではなく、危険信号の赤でしょう。 プレスリリースの日本語仮訳がAPI-Netに掲載さ…

公衆衛生上の緊急事態となったサル痘に人権を踏まえた緊急対策とワクチンへの公平なアクセスを(UNAIDS) エイズと社会ウェブ版620

(追加) 『わが国ではこれまでのところ、サル痘の症例は報告されていないので』と書いたばかりなのに、テレビに「国内で初のサル痘患者確認」といった内容のニュース速報テロップが流れました。午後7時半のちょっと前あたりでしょうか。 いま最優先すべきな…

『ピンクベア登場』 エイズと社会ウェブ版619

伝説の・・・というのは実は、私もこれまで参加したことがないもので・・・イベント「JUICY!」が7月24日午後、東京・新宿2丁目のAiSOTOPE LOUNGEで開かれます。詳細はFacebookでご覧ください。 www.facebook.com 『ジューシィー! 25th Anniversary feat. Pi…

『大きくつなぐ力』 エイズと社会ウェブ版617

いまだに欠落感が消えません。日本HIV陽性者ネットワーク・ジャンププラス(JaNP+)の創設者、長谷川博史さんが3月7日に亡くなりました。遅ればせながら現代性教育研究ジャーナルの連載コラム One side / No side 第62回『大きくつなぐ力』は、100人以上の方…

AIDS2022でモントリオール・プライドが3つの文化イベント エイズと社会ウェブ版616

ぷれいす東京の生島さんがFaceBookでシェアしていたので知りました。モントリオールでこの夏、開催される第24回国際エイズ会議(AIDS2022)の文化イベントです。 《AIDS2022に向けてモントリオール・プライドが3つの文化イベントを発表》 aids2022.org バッ…

『グラデーションの中の1人』 エイズと社会ウェブ版614

前回に続き、マダムボンジュール・ジャンジに登場していただきました。連載コラムOne side / Nosideの第61回『グラデーションの中の1人』。現代性教育研究ジャーナルの第134号(2022年5月15日発行)の12ページに掲載されています。 https://www.jase.faje.or…

PEPFAR責任者にアフリカ出身のジョン・ヌケンガソン博士 米上院が承認 エイズと社会ウェブ版613

空席になっていた米国の地球規模エイズ調整官(HIV/エイズ担当大使)にアフリカCDC所長のジョン・ヌケンガソン博士の就任が決まりました。調べてみると、バイデン政権は昨年9月にヌケンガソン博士を候補として発表しているのですが、議会の承認を得られずに…