春よ来い ワカメ日和に誘われて

 

 早春の鎌倉はワカメの天日干しから始まります。ブラタモリにも登場した材木座のお蕎麦屋さんで人気メニューの肉せいろをいただき、海辺に出ると・・・。

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 やってますね。夜明け前に船で沖へ出て、どっさりワカメを収穫し、砂浜の大釜でゆでて冷やす。以前、取材したことがありますが、大変な作業です。そのゆでたワカメを洗濯物のように干していきます。

 

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ね、洗濯ばさみを使っているでしょ。海岸は絶好の洗濯日和、じゃなかった、ワカメ日和。

 

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 と思ったら、西の方は曇ってきました。

 

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それでも・・・。

 

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滑川の河口にはたくさんの人。あれ?見たような姿が。

 

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 いつ来てもいるね。堂々たる風格。すっかり主になりました。

 

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 人がそばにいても逃げません。

 

夕空は 明るく寒く 春まだ浅く

 というよりむしろ、厳冬が深すぎます。なんでこう冷えるんだろうね。おそろしく空がきれいなんだけど・・・外は寒いしなあ。

 

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 さすがに海岸まで出張っていくのはどうも、などとうじうじ迷ったあげく、屋上から東の空を望む。

 

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 反転して西方向。夕日が沈んでいきます。

 

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 あれ、海にはトンビが・・・。ついついよそ見をしている間に。

 

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 沈んでしまいました。まだ明るいけれど、さすがに寒い。体が芯から冷えてきた。退散というか、撤退だな、これは。部屋に戻って、たまった原稿を片付けるか。

水ぬるみ お礼参りの 梅の花

 

 立春4日、あたたかな日差しに誘われて、二階堂の荏柄天神社を訪れました。京都の北野天満宮、福岡の太宰府天満宮と並ぶ日本三天神であります。

 

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学問の神様、菅原道真をまつる神社ですね。

 

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 拝殿の周囲には受験生やその家族による合格祈願の絵馬がびっしり。

 

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実は身内の一人が昨年、大学受験に挑戦し、首尾よく志望校に進学できたので、その一年後のお礼もかねてお参りです。境内は鎌倉の梅の名所としても知られています。

 

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向かって右側の寒紅梅は鎌倉で最も早く咲く梅ということです。見ごろは1月。したがって、もうちょっとピークを過ぎているのですが、それでもきれいですね。

 

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 拝殿左側の「古代青軸」は白梅です。例年なら針供養の行われる28日前後が見ごろだそうですが、今年は少し遅れ気味か。花はまだ、ちらほらの「ちら」ぐらい。つぼみがようやくふくらんできたという感じですね。

 

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その数少ない花の一つ(二つか)。中心が、青みがかっているのが特徴です。

 

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水ぬるむ春・・・はまだ名のみ。明日からまた寒波だって。もう何回も書いたけれど、ホント、何とかしてよ。

 

 

TOP-HAT News 第113号(2018年1月)

  毎月1回発行のTOP-HAT News 第113号です。

 巻頭の「はじめに」は昨年11月に東京・中野で開かれた日本エイズ学会の報告です。少々、繰り返しの感がないこともないのですが、HI/エイズ分野の多様な論点が議論されたので、話題はつきません。今年は122日(日)から4日(火)まで、大阪国際会議場大阪市中央公会堂で開かれますというお知らせもあわせて掲載しました。そのころ日本はどうなっているのでしょうねえ。そうそう世界も・・・。

 

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        第113号(20181月)

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TOP-HAT News特定非営利活動法人エイズソサエティ研究会議が東京都の委託を受けて発行するHIV/エイズ啓発マガジンです。企業、教育機関(大学、専門学校の事務局部門)をはじめ、HIV/エイズ対策や保健分野の社会貢献事業に関心をお持ちの方にエイズに関する情報を幅広く提供することを目指しています。

なお、東京都発行のメルマガ「東京都エイズ通信」にもTOP-HAT Newsのコンテンツが掲載されています。購読登録手続きは http://www.mag2.com/m/0001002629.html  で。

エイズ&ソサエティ研究会議 TOP-HAT News編集部

 

 

◆◇◆ 目次 ◇◆◇◆

 

1 はじめに 出会いを生かす/第31回日本エイズ学会学術集会・総会から

 

2 今年は大阪

 

3 『デジタルとソーシャルメディア2018年トレンドをさぐる』 

 

4 男性はサービス提供のBlind Spot(死角) UNAIDS報告書

 

◇◆◇◆◇◆

 

1 はじめに 出会いを生かす/第31回日本エイズ学会学術集会・総会から

 新しい年を迎えても寒さが続きます。HIV/エイズの流行も依然、継続しています。今年も息長く、粘り強く情報の発信を続けていきますのでよろしくお願いします。

 第31回日本エイズ学会学術集会・総会は昨年1124日(金)から26日(日)まで、東京都中野区の中野サンプラザを主会場にして開かれました。学会終了後、公式サイトに掲載された生島嗣会長の「お礼のあいさつ」によると参加者は1500人を超えたということです。

 生島さんは、HIV予防啓発やHIV陽性者の支援活動を行っている特定非営利活動法人ぷれいす東京の代表です。今回の学会は、医学分野だけでなく、社会の様々な立場の人が幅広く参加していたことが例年にもまして印象に残りました。

例えば会議2日目の1125日に開かれた『アジアのMSMHIV~国を超えた連携を模索する』というシンポジウムでは、中国からBluedの管理運営会社のCEO最高経営責任者)であるGeng Le氏も参加し、発表を行っています。Blued2012年に中国で発足したゲイ向け出会い系アプリで、海外600万人を含む3000万人がユーザー登録をしているということです。

Geng Le氏はこのアプリの情報力をHIV検査普及や予防啓発のプラットフォームとしても活用することに強い意欲を示していました。

SNSによる人の出会いや情報の拡散が以前よりはるかに容易になっていることは、HIV感染の拡大要因の一つと考えられています。ただし、その同じ要因が同時にHIV予防対策の大きな潜在的可能性も有しています。『アジアのMSMHIV』は、その潜在力をめぐる議論がすでに理論上のレベルにとどまるものではなく、ビジネスの活力を生かした対応として現実の文脈の中で動き出していることも強く感じさせるシンポジウムでした。

SNSは第31エイズ学会でも、これまで以上に活用されていました。第112号の『2017年を振り返る』でも少し紹介したように、シンポジウムや全体会議の参加者にインタビューした動画はネット配信され、いまもYou tubeで見ることができます。

https://www.facebook.com/pg/31AIDSjp/videos/?ref=page_internal

先ほどのGeng Le氏や全体会議で講演を行った国連合同エイズ計画(UNAIDS)のルイス・ロウレス事務局次長ら海外からのスピーカーも含め、たくさんのメッセージが収録されています。全部で15本のインタビューは、1分程度から15分を超えるものまで長短様々ですが、エイズ対策の現在を把握するうえで貴重な資料といっていいでしょう。

様々な分野の様々な人が出会い、その出会いを生かしてHIV/エイズの流行に対応する力を広げていく。これこそが実は毎年のエイズ学会が担う最大の役割なのかもしれません。

 

 

 

2 今年は大阪

 第32回日本エイズ学会学術集会・総会は舞台を大阪に移して今年(2018年)122日(日)から4日(火)まで、大阪国際会議場大阪市中央公会堂で開かれます。

 テーマは『ゼロを目指して今、できること TowardZero- What I can do.』。学会長は国立病院機構大阪医療センターの白阪琢磨エイズ先端医療研究部長です。

 すでに公式サイトも開設されています。 

 https://www.c-linkage.co.jp/aids32/

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3 『デジタルとソーシャルメディア2018年トレンドをさぐる』  

 米国政府のHIV啓発サイト HIV.govに昨年末、『Digital and Social Media Trends to Watch in 2018』というレポートが掲載されました。

 https://www.hiv.gov/blog/digital-and-social-media-trends-watch-2018

HIV.govチームは以下の8つのトレンドを予測しています。

人工知能AI)の利用がさらに広がる。

・小スクリーン向けのビデオがさらに増える。

・チャットボットは単なるツールでなく、マーケティング経路にもなる。

ソーシャルメディアがブランドコンテンツとパーソナルコンテンツに分かれる傾向が続く。

・個別化(personalized)コンテンツが自動提示(automated)コンテンツにとって代わる。

・ネットで影響力を持つ人(online influencer)の力がさらに大きくなる。

・音声技術が定着する。

・保健通信機能(health communicators)が行動変容に向けた「マイクロモーメント(意図の即時実現)」(micro moments)に活用される。 

 

 

 

4 男性はサービス提供のBlind Spot(死角) UNAIDS報告書

 国連合同エイズ計画(UNAIDS)は昨年121日の世界エイズデーに合わせ、男性に焦点を当てた報告書『blind spot』を発表しました。UNAIDSのミシェル・シディベ事務局長は報告書の発表に際し『女性、少女のHIVリスクを高めている不平等に取り組むこと』が世界のHIV/エイズ対策の最優先事項であることを指摘したうえで、男性が対策の「Blind Spot(死角)」になっている現状にも目を向ける必要があると強調しています。

『女性に比べると男性は、HIV検査を受けず、抗レトロウイルス治療へのアクセスが少なく、エイズ関連の疾病で死亡する傾向が強い』ことがデータで示されているからです。

 シディベ事務局長は『男らしさに対する誤った思い込みとステレオタイプな見方があるため、男性がセーファーセックスを実践したり、HIV検査を受けたり、治療を続けたり、セクシャリティについて話したりすることが困難な環境がつくられています』と述べ、『男性にも責任感が必要です。そうでないと、こうした虚勢が生命を奪うことになります』と警告しています。

報告書発表に関するプレスリリースの日本語仮訳をエイズソサエティ研究会議HATプロジェクトのブログに掲載したのでご覧ください。

http://asajp.at.webry.info/201712/article_2.html

 

 

凱旋してます 北斎肉筆浮世絵

 もうほとんど会期末ですが、鶴岡八幡宮境内にある鎌倉国宝館で特別展「北斎と肉筆浮世絵―氏家浮世絵コレクションの至宝―」が開かれています。
 https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/kokuhoukan/28tennjikai.html

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 2月4日(日)までですね。鎌倉市の福寿手帳持参だと観覧料が無料なので、つい先日、あまり期待しないで行ったのですが、これが当たりでした。
『氏家浮世絵コレクションは、昭和49年、多年にわたり肉筆浮世絵画の蒐集につとめてきた故氏家武雄氏と鎌倉市が協力し、鎌倉国宝館内に設置された財団法人で、その特色は全作品が肉筆画であることです』
 灯台下暗しといいますか。こういうコレクションが鎌倉にあるんですね。
『かつて浮世絵の優品が海外に流出するという例が多くありましたが、氏家武雄氏は一品制作のため数の少ない肉筆画の流出防止にはとりわけ心をくだき、その蒐集・保存を積極的に行いました。同コレクションは国内外の美術館にも数多く出品され、平成29年夏にはイギリス・大英博物館でも絶賛を博しております』
 チラシにある北斎の『桜に鷲図』『若衆文案図』『雪中張飛図』も、「大英博物館を熱狂の渦に巻き込んだ」という北斎展「Hokusai: beyond the Great Wave」出品作品の凱旋公開だそうです。
 2月3日(土)は節分です。鶴岡八幡宮でも豆まきがあるので、お参りの方はあわせて国宝館にお寄りになってもいいのではないでしょうか。

 

報告数は究極の横ばい 昨年の東京都HIV感染者・AIDS患者報告速報値

メルマガ東京都エイズ通信の第125号(20181月号)が131日に発行されました。

 http://archives.mag2.com/0001002629/

今年11日から28日までの感染者報告数(東京都)は以下のようになっています。

      

 HIV感染者         15件  (18件)

  AIDS患者            3件   7件)

   合計               18件  (25件)

  )は昨年同時期の報告数

HIV感染者数は昨年同時期と同程度、AIDS患者数は昨年同時期を下回っています。

    ◇

 まだ、最初の28日間ですから、前年と比べて多いとか少ないとか言っても、傾向が把握できる状態ではありません。天候だとか、インフルエンザの流行状態といったことでも、検査を受けに行く人の数の増減に影響してくるかもしれません。今年については、まあ、もう少し継続的に見ていくことにしましょう。

 ところで、今月は昨年1年間の速報値も全体の報告数のみですが紹介されています。

 『HIV感染者が367件、AIDS患者が97件の合計464件となり、HIV感染者・AIDS患者いずれも前年と同数の報告となっています』

 当ブログでも、昨年は毎月の報告のたびに「横ばい傾向ですね」という感想にもならない感想を書き連ねてきましたが、一年を通してみるとHIV感染者報告数とAIDS患者報告数のどちらも前年と同数だったとは驚きました。究極の横ばいです。

ただし、あくまでも報告数の上での横ばいです。実際の感染動向がどうなのかは、報告だけでは分かりません。

また、詳細に報告を見ていけば、横ばいの中の異変といったものも見て取れるかもしれません。たとえば、外国人の報告数は増えているとか。

 詳しい数字が分かったら、改めてまたお知らせしましょう。

 

エイズ予防指針を改正

 わが国のエイズ対策の基本となる『後天性免疫不全症候群に関する特定感染症予防指針』(エイズ予防指針)が改正されました。厚労省の公式サイトのHIV/エイズ予防対策のページに「施策紹介」として改正の概要と改正指針の全文(2018118日付厚生労働大臣告示)、各都道府県などへの改正通知(2018118日付)が掲載されています。

 www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/aids/

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 『我が国のエイズ対策は、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」に基づき平成11年に策定された「後天性免疫不全症候群に関する特定感染症予防指針(以下、エイズ予防指針という。)」に沿って講じられてきました。

 同指針は、エイズの発生動向の変化等を踏まえ、3度の見直しを行い、直近の改正については平成301月から施行したところです。改正後のエイズ予防指針に基づき、国と地方の役割分担の下、人権を尊重しつつ、普及啓発及び教育、検査・相談体制の充実、医療の提供などの施策に取り組むこととしています』(厚労省HIV/エイズ予防対策 施策紹介から)